シリアのIS掃討はトルコが、イラクのIS掃討は引き続き米国が担当することになりました
シリアのIS掃討はトルコが、イラクのIS掃討は引き続き米国が担当することになりました
元記事1はこちら
http://www.xinhuanet.com/english/2018-12/27/c_137700961.htm
抄訳はじめ
トルコがシリアでの対IS戦闘の米国からの引き継ぎを準備
トルコがシリア国境に軍勢を終結させた。トルコは、戦争で荒廃した隣国における同盟国の撤退を調整するためのアンカラ(訳注:トルコの首都)での往復外国の只中で、米国からイスラム国(IS)に対する戦闘を引き継ぐ計画である。
中略
トルコはトランプのシリア撤退の決断に喜びを隠さなかった。なぜならば、シリア北東部における米国の存在は、アンカラではいつも不快なものとみなされていたからである。
米国は長きにわたり、クルド人民防衛部隊(YPG)とISとの戦いで協力関係を結んでいた。一方でトルコは、YPGをトルコ国内では違法組織であるクルディスタン労働者党(PKK)の外郭団体と見なしている。
日曜日、トランプはトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、米国軍が故郷に帰還した時、ISの残党を”根絶する”だろうとツイートした。
中略
米国軍人の使節団が今週トルコを訪問し、撤退の詳細について議論することになるだろうとトルコの大統領広報官であるイブラヒム・カリンが述べた。
彼は、トルコはまた、エルドアンがシリア情勢についてウラジミール・プーチン大統領と協議した通り、シリアにおいてロシアとの協力関係を深めるだろうと付け加えた。
中略
トルコ軍とアンカラの支援を受けた自由シリア軍(FSA)の一派は、シリアにおいて既に300人以上のISメンバーを無力化している。
「それゆえ、トルコはこのポジティブな経験をユーフラテス川東岸でも繰り返すことが可能で、ハジンまでのISの残党が残っている大きなエリアを浄化できる。」とアクンは付け加えた。ハジンはジハーディストのハブとなっているシリア東部の都市である。
中略
トルコのリーダーは、マンビジとユーフラテス川東岸のYPGを一掃すると脅していた。これらの地域はクルド人勢力のほとんどが拠点としているのである。このトルコのリーダーは、当面の襲撃は、米国兵士の撤退というトランプの突然の決断に配慮して延期されたと述べた。
後略
抄訳終わり
元記事2はこちら
https://www.foxnews.com/politics/trump-visiting-troops-in-iraq-defends-syria-pullout-plan
抄訳はじめ
トランプはイラクの米軍を訪問、シリアからの撤退計画を擁護
前略
困難を抱える地域への最初の訪問の間、トランプはまた、彼はイラクから五千人の米軍を撤退させる予定はないと述べた。
トランプのこの訪問は、シリアからの米軍の撤退が公表され、アフガニスタンの数千人の軍勢の撤退が噂されたすぐ後に起きている。
大統領は、シリアでの米軍のプレゼンスは無制限なものではなく、トルコがISISの残党を一掃することに同意したと述べた。
中略
大統領は、安全保障担当大統領補佐官ジョン・ボルトンと空軍基地において、政府・軍のリーダーたちとの会合に臨むために合流した。
他の政府高官や議員は同行していなかった。
後略
抄訳終わり
これより私見です。
とりあえず、米国軍がシリアから撤退した後のIS掃討をトルコが受け持つことになりました。
ただ、エルドアン大統領はシリア国内のクルド人民防衛部隊(YPG)の掃討も考えているようです。
あまりにも、トルコ軍とYPGとの戦いが大規模になると、ISが息を吹き返す可能性もあります。
トルコがYPGとの戦いを避けてIS掃討に集中してくれればよいのですが、はたしてどうなるでしょうか?
趨勢を見守る必要があります。
ボルトンが何やら企んでいるようなので気になりますが、トランプ大統領はイラク駐留米軍の残留を決断した模様です。
全ての米軍を無条件に撤退させたわけではないので、トランプ大統領の考え方はバランスが取れているといえましょう。
コブラは、かつてハラフ文明があった地にあるシリアのペンタグラムとともにイラクにかつて存在したハッスーナ・サーマッラー文明の地にあるヴォルテックスのことも重要視しています。
これを守るには米軍の引き続きの駐留が必要なのでしょう。
今は、シリアのペンタグラムのある地域もハッスーナ・サーマッラーヴォルテックスのある地域も安定しているようです。
イラク政府は2017年12月に公式にイスラム国に対する勝利宣言をしています。
https://www.nytimes.com/2017/12/09/world/middleeast/iraq-isis-haider-al-abadi.html
シリアから米軍が撤退すると、トルコや、米軍の撤退に伴って対立を深めているイスラエルとイランの動向によってはシリアのペンタグラムのある地域が戦禍に巻き込まれる可能性もあります。
まだ、米軍の撤退が本格化していないと思われる1月21日の皆既月食瞑想がやはり天王山になるのではないでしょうか?
この時期は非常に良い星回りなので、是非、このチャンスをものにしたいものです。