トランプ大統領は国境法案に署名し、国家非常事態を宣言へ
トランプ大統領は国境法案に署名し、国家非常事態を宣言へ
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抄訳はじめ
トランプ大統領は国境の壁を建設するための資金を得るために国家非常事態を宣言するだろうと、上院多数党院内総務ミッチ・マコネル(共和党ケンタッキー州)が木曜日に上院フロアで言明した。
「私はトランプ大統領と話をする機会があったが、同僚にも話しておきたいのだが、彼は法案に署名する準備ができていると言っていた。また、彼は同時に国家非常事態を宣言するとも言っていた。私は国家非常事態の宣言を支持すると彼に言った。」と、マコネルは木曜日午後3時に手短に言明した。
大統領府は数分後に、トランプが一連の法案に署名するだろうと大統領府報道官サラ・ハックビー・サンダースのeメールによる声明によって確証した。
「トランプ大統領は政府予算案に署名するだろう。また、彼が以前から発言していたように、彼はまた、これとは別に大統領としての行動を取るだろう。これには国家非常事態の宣言も含まれる。これは我々が国家安全保障を確実なものとし、国境における人道上の危機を阻止するための措置である。」と、サンダースは述べた。
この報道官は、トランプが「あらためて、国境の壁を建設すること、国境を守り、我々の偉大な国の安全を確保することを約束すると言っている」ことを付け加えた。
中略
「私は、彼が国境での安全を確かなものとするために合法的に利用できるものなら何であれ使うべきだと考えている。私はそれで迷惑を被ることなどないだろう。」と、マコネルは報道記者たちに述べた。
彼のスタッフは後に、国家非常事態宣言は大統領の提案として合法的手段であることを明らかにした。一方、政府は法廷が介入してきた時に備えて準備していると言っていたことも明らかにした。
上院少数党院内総務チャールズ・シューマー(民主党ニューヨーク州)はただちにシグナルを発し、民主党はトランプと戦うと述べた。
「大統領は国家非常事態を宣言すると言っているようだが、私は彼がそうしないことを望む。それを行うのは非常に悪い事だ。」と、彼は述べた。
中略
下院議長ナンシー・ペロシは木曜日、民主党が、トランプが国家非常事態を宣言した場合に法的に争うかどうかを明らかにしなかった。しかし、下院多数党院内総務ステニー・ホイヤー(民主党メリーランド州)は、かつて民主党がそのような法廷闘争を行ったことを示唆した。
サンダース報道官は木曜日、大統領府は国家非常事態宣言に対する民主党からのあらゆる法廷闘争に対して準備ができていると述べた。
「我々はしっかりと準備ができている。しかし、そうならないことにこしたことはない。大統領は自分の仕事を行っている。議会も彼らの職務を遂行すべきだ。」彼女はウエストウィングの彼女のオフィスの外で報道記者に対して語った。
共和党の上院議員たちは、ここ数週間にわたって国家非常事態宣言は長い法廷闘争の対象となるだろうと警告していた。というのは、この宣言は連邦地方裁判所の判決によって執行停止措置を宣告されるであろうし、高等裁判所や最高裁判所まで最終判決がもちこまれるであろうからである。
国家非常事態宣言は不承認決議の対象であり、この決議が成立するには、両院でこの決議が可決され、トランプがこれに署名する必要あがる。
下院民主党は下院を支配しており、不承認決議を可決すると見られている。上院少数党院内総務であるシューマーは、職権で上院にこの法案に対する投票を命じることができる。
上院多数党院内総務マコネルは、上院では共和党が多数を占めているとはいえ、彼がこの不承認決議を大統領の机上に送り込まれることを阻止できるかどうかは確かなことは言えないと表明した。しかし、彼は大統領がこの決議に対して拒否権を行使した時には、この拒否権を維持できる34票を確保できると自信を示した。
(訳者補足:議会による不承認決議は、両院とも過半数の議員が賛成すれば可決される。しかし、大統領はこれに拒否権を発動できる。その場合、この拒否権を無効にするためには、議会は両院とも、議員の2/3以上の拒否権への反対票が必要となる。上院の議員定数は100名なので、そのうちの1/3以上の34名が大統領の拒否権に賛成票を投ずれば、両院議員の2/3以上による大統領の拒否権に対する反対という条件が満たされないので、大統領の拒否権が発動し、大統領の国家非常事態宣言を議会が阻止することは不可能となる。)
中略
大統領首席補佐官代理のミック・マルヴァニーは日曜日、大統領は国境の壁を建設するために利用可能な財源であれば何であろうとそこから建設経費を捻出するだろうと述べ、このことが昨年12月と今年の1月の政府閉鎖をもたらした紛糾の種となったと述べた。
軍事サービス委員会の共和党議員は、この財源として軍の建設プロジェクトから予算を捻出するのではないかと懸念を表明している。
上院軍事サービス委員会委員長ジェームス・インホーフ(共和党オクラホマ州)は、トランプは、もし、彼が議員に対して、壁建設に必要な予算を軍の建設プロジェクト予算から取らないと確約する文書をリリースすれば、彼はよりいっそうの支持を得られるだろうと述べた。
これより私見です。
トランプ大統領は議会から上がってきた予算案に署名する意向です。
これ以上、連邦政府職員に迷惑をかけられないというトランプ大統領の優しくも賢明な判断の結果なのでしょう。
一方、マコネル上院多数党院内総務やサンダース大統領府報道官の口から大統領が国家非常事態を宣言する意向であるとの言明がありました。
ですから、トランプ大統領が国境の壁を建設するために国家非常事態を宣言することは確実な情勢です。
訳者補足でも書きましたが、マコネルが保証している以上、議会がこの宣言に不承認決議で対抗しても、大統領がこれに対し拒否権を発動すれば、もう、議会はこれを拒否することは不可能な情勢です。
後は、この国家非常事宣言を止められるのは裁判所だけです。
しかし、連邦最高裁判事は、カバノー判事の任命に成功したことから、トランプ派が多数を占めている状態です。
また、民主党派のギンズバーグ判事はもう、職務をこなせる状態ではなく、大統領による国家非常事態宣言の裁きの席に登場することはないでしょう。
ですから、長いこと法廷闘争がかかる可能性がありますが、連邦最高裁まで判決がもつれるとしても、トランプ大統領の勝利は確実です。
トランプ大統領が念願の国境の壁を建設し、カバールの犯罪ポータルを永遠にふさぐことが確実な情勢となりました。
本日、ローゼンスタインのクーデター騒ぎを蒸し返すような記事が出ていました。
これは「我々はカバールのクーデターに対する準備ができている。」という、同盟側のカバールに対する牽制メッセージなのでしょう。
下手にカバールたちが国境の壁建設の妨害のために策略を作動させると、今度はお前たちに逮捕者が出ることになるというメッセージですね。
トランプ大統領の国家非常事態宣言を待つことにしましょう。
あと、ウィリアム・バーが上院によって、司法長官として承認されました。
これでローゼンスタインは司法省を去りますし、今後カバールの大量逮捕が進むことを期待しましょう。