希野正幸のインフォブログ

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アメリカの最高裁判所で多数決を取るということ

今回、カバノーさんが判事に選ばれたアメリカの最高裁について、おさらいしてみたいと思います。

写真:Scott Mahaskey/POLITICO


日本ではよく連邦最高裁とか言われることがありますが、英語だとFederal Courtではなく、Supreme Court of the United States(略称:SCOTUS)なので、日本語だと正しくは合衆国最高裁判所になります。

余談ですが略称としては他にも、大統領がPOTUS(President Of the United States)、ファーストレディはFLOTUS(First Lady Of the United States)と呼ばれています。

アメリカ人は何とかTUSが大好きです。(笑)

まあ、大統領(President)といっただけでは、どこの国を指すかわかりませんし、いちいちアメリカの(of the United States)というのも英語だと長くて面倒だからなのかもしれません。

最高裁判事の任期は終身制です。やめる場合は、死去または自ら引退するか、弾劾裁判によって罷免されるかしかありません。

そして、なぜ今回カバノーさんの指名が発生したかというと、アンソニーケネディさんという判事が退官したための欠員補充ということになります。

ケネディさんは1988年にレーガン大統領が指名したそうで、なんと30年も務めたことになります。

国の政策に与える影響の大きい上、大統領よりはるかに任期が長いことが、アメリカで最高裁判事の人事が重要視される一つの理由にもなっていることが、このことからわもかります。

最高裁判事の定員は9名で、カバノーさんが選出される前の構成は、リベラル派4名、保守派4名、中間派1名で、リベラルと保守の勢力が拮抗していました。そして、辞めたケネディさんは一人しかいない中間派でした。

ここで保守派の判事が任命されると、最高裁の構成で保守が多数となっていろいろな面で有利になることから、大騒ぎになったわけです。


日本では最高裁判事なんて選挙の時の○×表でしか意識することはありませんが、アメリカではここで多数を取るかどうかが、大きく国の方向を変えるくらい重要なので、国民の注目度も高いようです。

一説によると、前回の大統領選挙でトランプさんに投票した人の中には、トランプ大統領になったらカバノーさんを最高裁判事になるという事を予想して、トランプさんを支持した人が結構な割合でいたそうです。

つまり、最高裁判事の人事が大統領選挙にまで影響を与えることになるくらい、重要視されているということらしいです。

アメリカの制度は、国を2分するような重要な決定で、議会で決着が着かなかった場合は、最高裁に持ち込まれてそこでの多数決で決まる仕組みだからです。

そして大統領選挙時になぜそこまで注目されていたかというと、その時点で最高裁判事が一人、トランプ大統領の任期中に辞めそうということが分かっていたからです。

実はその時にやめるだろうと予想されていたのは、リベラルのルース・ギンズバーグ判事で、高齢が理由でした。

ギンズバーグ判事は大統領選挙戦時に83歳で、トランプさんの最初の任期が終わる4年後には88歳になるため、その間に引退するか、あの世に行くかの、どちらかになるとみんな思ったみたいです。

ところが予想に反してケネディ判事が辞めたため、今回の指名が発生したのですが、どちらにしてもリベラルにとっては多数決を脅かされる大問題だったわけです。

ケネディ判事も82歳なので決して若くはないです。そしてカバノーさんはまだ53歳なのであと30年は行けるとみられています。

Qによるとギンズバーグはヒラリー級の悪党らしいですが、ここまで来るとリベラルの最後の砦として、死ななきゃやめられないとも言われています。(笑)

いまアメリカの国を牛耳る道具として、ソロスが大金を使ってリベラルを利用して世論を操っているということがありますが、大量逮捕のようなカバールにとって致命的な問題は、おそらく最高裁にまで持ち込まれまでもめることも予想されます。だから、ここでリベラルを取っておくことは死活問題にもなります。

また、これまでにも何回かお伝えしたように、戒厳令を出すための大統領令は、最高裁の多数決で無効にすることもできます。

だから、ちょっと調べれば、でっち上げがばればれなフォード告発のような稚拙な手段を使ってでも、阻止したかったということになります。

フォードの嘘が仮にばれたとしても、FBIの捜査に持ち込んで、決着を中間選挙後に長引かせることができれば、中間選挙で決定的な敗北を喫することを防げるという目算もあったのでしょう。

どちらにしてもカバノーさんが任命されたということは、同盟にとって全ての条件が有利に働くことになったわけです。

つまり中間選挙で勝利して、11月に同盟の勝利パレードが行われるという当初の目的に限りなく近づいたということです。

今回のカバノー判事任命はその意味で、同盟の勝利を決定づけたという重要な意味がありました。

光の勢力の勝利は決まったようなものだ、ということになります。

こうなると、11月11日に行われると言われている勝利パレードが、今から待ち遠しいですね。