わかりやすいRV/GCR ~お金が要らない世界~
生徒:「前の話の『買う・売る』から、『もらう・あげる』経済になるっていうのが、よくわからないんだけど」
先生:「基本的には、お金で物を買うということには変わりありませんが、お金の重みが違うというか、なくても何とかなるって言う感じに近いですね」
生徒:「それではよくわからないんですけど(笑)」
先生:「では具体的な例を挙げてみしょう。それは今でも一部で実現していることです」
生徒:「えー、何だろう」
先生:「たとえばフリーマーケットですが、自分のいらないものを持ち寄るので、一応値段は付けますが、お金は二の次だったりします」
生徒:「そういえばそうかも」
先生:「出店している人も自分の不用品を処分すると同時に、他の人の出品物を安く買うのを楽しみにしている人が多いのです。フリーマーケットは基本的にお金で物を売り買いしてはいますが、一種の物々交換の世界でもあります」
生徒:「なるほど確かに」
先生:「最近は0円マーケットというのも行われています。お金のやり取りがないので、こちらの方がより物々交換に近いといえます」
生徒:「それはそうだけど、それで生活はできないなあ」
先生:「確かにそうですね。しかし、雰囲気はわかってもらえますよね。規模は小さいですが、ここではお金が二の次の経済が成り立っています」
生徒:「それはわかるなあ」
先生:「そしてお金に換算した物の価値が低くなっているのは、今の先進国全体の傾向です。だからインフレが起きにくいのです」
生徒:「それはよくわからない」
先生:「簡単にいうと先進国には物があふれていて、みんなあまり物を欲しがらないということです。だから相対的に物の値段が安くなっていく傾向にあります。ものにあまり価値を見出さないことで物の価格が安くなるからです」
生徒:「たとえば?」
先生:「例えば100円ショップですが、100円でかなりいろいろなものが買えますが、仮に江戸時代に持って行ったら相当な値段がつくことでしょう」
生徒:「それは確かにそうかも」
先生:「いまの先進国の庶民は、中世でいえば貴族のような暮らしをしているとよく言われますが、物についてもおなじことが言えていて、昔は貴族でも持っていなかったようなものが、普通に庶民の家庭にあるわけです」
生徒:「つまり?」
先生:「つまり、ものすごく簡単に言うと、物が豊富に生活に入って、価格も下がっていくというのは、文明の力によって実現している、ということです。その文明の力がさらに進んで、物の値段が下がりきった先には、物を得るのにお金が要らなくなるような世界がくる、と考えれてみればわかりやすいかもしれません」
生徒:「でも今のままではそうはならない気がするなあ」
先生:「そう、だからRVが必要なわけです。温度が0度を超えると氷が水になるように、経済もある一点を超えると形が全く違うものに置き換わります。その一点を飛び越える力の一つがRVなのです」
生徒:「わかったような、わからないような・・・」
先生:「先生も頭ではわかりますが、実際にそうなってみて初めて本当に分かることなのかもしれません。しかし、一つだけ言えるのは、それが実現したら今の世界からは想像できないようなユートピアがくるだろうということです」
生徒:「早くそうなるといいね!!」