希野正幸のインフォブログ

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ローゼンスタイン辞任報道の詳細

朝にとりあえずお伝えした、米司法省のローゼンスタイン司法副長官の辞任報道の中身が見えてきました。



ロッド・ローゼンスタイン M. Scott Mahaskey/POLITICO

その後の報道を追ってみると、実はミスター・ローゼンスタインは、はっきり辞任するとはまだ言っていないようです。

木曜日にトランプさんと会うというのは事実で、会うならそこで辞意を表明するか、解雇を言い渡されるかどちらかしかないんじゃない?みたいな憶測から、口頭で辞意を口走ったという記事が先走って出て独り歩きしたようです。

しかし、火元がどこかはっきりしませんが、いったんついた火は燎原の火のようにメディアを駆け巡りました。

辞任を口走ったのではないかという憶測記事に対して、否定記事の方が多かったり、トランプは横暴だみたいな批判報道に発展せず、一斉にメディアが「辞任やむなし」という論調になってしまうというところにある意味、ローゼンスタインの今の立場がよく表われているのではないかと思います。

そして、早くも後任はだれかについて予測する記事まで出ている始末で、木曜に正式に辞任、もしくは解雇となるのは九分九厘避けられないような情勢になってきました。

そもそも、トランプ弾劾の謀議疑惑がカバールメディアのニューヨークタイムズで出た時点で、ローゼンスタインの運命はすでに決まっていたのかもしれませんね。

カバールとしてもこれ以上守り切れない、というサインだったといえなくもありません。


かたや、もう一つの関心事のカバノー最高裁判事就任問題ですが、今のところ決定的な情報はまだないようです。


ブレット・カバノー M. Scott Mahaskey/POLITICO

アメリカの最高裁判事の任命についてWikiPediaで調べてみました。

「上院司法委員会で候補者に対する質疑応答と投票が行われる。続いて上院本会議で投票が行われ、上院全体の過半数の承認によって正式に任命される。
1991年のクラレンス・トーマスの承認手続ではセクハラを受けたという女性まで証人喚問して大論争となった挙句、賛成52対反対48でかろうじて承認されている」 (Wikipedia「合衆国最高裁判所」より抜粋)

ということらしいので、疑惑があるからと言って即否決、ということにはならず、疑惑があっても承認された例もあるとのことです。

司法委員会は委員長がグラスリーさんでQも「信頼しろ」と言っているくらいなので、おそらく大丈夫でしょう。

願わくば、そこで告発を完膚なきまで粉砕して、上院本会議では問題にもならないというレベルで投票になれば文句ない筋書きとなるでしょう。

今回の疑惑は30年以上前のことで、しかも本人の記憶のみが根拠で、証拠は一切ないわけです。

一方の当事者のカバノーさんも告発内容を完全に否定している上に、一緒に部屋に入ったのを目撃した人の宣誓証言のような状況証拠すらありません。

正式な裁判であれば推定無罪としかならないような告発内容ではないしょうか。

 

法律家ばかりがそろっているはずの司法委員会で、「疑わしきは罰せず」という刑法の原理を知らない人はいないはずです。

あとは政治的な綱引きで、どちらが優勢かということになるのでしょうけれども、その辺についてはトランプさんは自信満々のように感じます。

いよいよ、明日26日の上院司法委員会の聴聞会と、27日のミスター・ローゼンスタインとトランプさんの会合で、10月に向けて事態が急展開する可能性が高くなってきたのではないでしょうか。