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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝26 ― 黒い貴族とテンプル騎士団の関係性

画像の出典: ハザールの位置 [CC-BY-SA]
 
 ハルマゲドン計画のもと、第3次世界大戦が引き起こされ、現人類の約9割が殲滅される。この流れがどうしようもなく進行していました。これを進めていたのがハイアラーキー組織であり、ハイアラーキー組織内闇組織の裏のイルミナティだったのです。
 ところが、この流れを大きく揺さぶり、頓挫の方向に向かわせた地上世界の出来事がリーマンショックでした。この背後にあったのが「天界の改革」で、地上世界でそれに協力してくれたグループがありました。この大戦阻止に動いてくれたグループのひとつが表のイルミナティの勢力でした。
 そして現在、パリ発で世界に飛び火しつつある反グローバリズム、「黄色いベスト運動」の背後にあるのも表のイルミナティ勢力のようです。
 過去、悪魔崇拝であったながらも人類解放に尽力してくれてもいるのが表のイルミナティ勢力というわけです。この表のイルミナティの支配者が黒い貴族となるのですが、この黒い貴族と裏のイルミナティ勢力に属するテンプル騎士団は、歴史を見るに欠かせなく重要です。
 しかし同時に、この関係が非常に入り組んでいて複雑なのです。謎は残ったままでもありますが、主たる事実を洗っていきたいと思います。
(seiryuu)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝26 ― 黒い貴族とテンプル騎士団の関係性

世界支配したイギリス東インド会社東インド会社の中に黒い貴族とテンプル騎士団


外伝3にて「今日に至るまで近・現代において刻まれてきた世界史の裏には、常に英国の影も絶えずあったのです。こういった英国の世界戦略の起こりや実態を中心にしばらく外伝で見ていきます。」として、その後、外伝シリーズを積み重ねてきました。


これまで見てきたように、世界史の裏に絶えずあった「英国の影」その正体は後に設立されるイングランド銀行との兄弟機関であったイギリス東インド会社です。イギリス東インド会社が実質として英国を取り仕切り、インド、アメリカ、中国と、その触手を世界に伸ばして奴隷略奪支配を続けてきたのです。国家が主では無く、私有企業が国家を利用したのです。

このイギリス東インド会社が姿を変えたのが、エリザベス女王が長をつとめる「300人委員会でした。1600年にエリザベス1世の勅許によって設立されたイギリス東インド会社は、海上(レヴァント)貿易を独占的支配していたヴェネチアジェノヴァの黒い貴族、その商業集団の組合(レヴァント会社)にドレーク海賊団が合流して設立されたのです。


Wikimedia Commons [Public Domain] 1 & 2
& pixabay [CC0] 1 & 2 & 3

レヴァント会社の所有者は「黒い貴族」です。一方海賊ドレーク、ドレーク海賊団はテンプル騎士団の流れだったでしょう。黒い貴族の流れとテンプル騎士団の流れが合流して近代フリーメーソンが発足しているのですが、それ以前に黒い貴族の組合に、テンプル騎士団の一部が合流してイギリス東インド会社が出来上がっていったのです。

1600年代をかけて、黒い貴族のあるグループとテンプル騎士団悪魔崇拝グループがイギリスを乗っ取ります。それでイギリスが悪魔崇拝の、そして世界支配の一大拠点となったのです。早い話、世界を奴隷略奪支配してきたのが黒い貴族とテンプル騎士団の末裔です。イギリス王室とその取り巻きの貴族たちは現在でも麻薬ビジネスで財を得ている様子です。


・・・それにしても、どうも見えづらく把握しかねるのが、黒い貴族とテンプル騎士団の関係性です。黒い貴族にはその源流のカナン族と「王家の血流」、この異なるであろう二系統が混在しています。テンプル騎士団には悪魔崇拝グループとそうでないグループに分かれます。こういったことも、黒い貴族とテンプル騎士団の関係性の複雑さを増幅しているのは間違いないでしょう。

黒い貴族の表のイルミナティ勢力と、テンプル騎士団悪魔崇拝グループが属する裏のイルミナティ勢力は、それぞれが命令指揮系統の異なる別組織で、基本的には敵対関係となります。

事実、テンプル騎士団の壊滅の裏には、黒い貴族が設立した聖ヨハネ騎士団があったのです。テンプル騎士団を壊滅させるため聖ヨハネ騎士団カソリック教会に働きかけ動かしたはずで、テンプル騎士団の壊滅後にその土地や財産を聖ヨハネ騎士団が手にしているのです。

このように黒い貴族とテンプル騎士団は基本として敵対関係にあります。しかし・・・複雑なのです。

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協働する黒い貴族とテンプル騎士団 ~ともにアメリカ大陸に


テンプル騎士団悪魔崇拝グループに属し、アメリカで暴虐の限りを尽くしたクリストファー・コロンブス。彼のバックには、ルネ・ド・アンジュー(ルネ・ダンジュー)、レオナルド・ダ・ビンチそしてメディチ家があったとデービッド・アイクが『大いなる秘密』の下巻で指摘しています。

これは事実でしょう。ルネ・ド・アンジュー(ルネ・ダンジュー)とレオナルド・ダ・ビンチは、シオン修道会の総長、それもシオン修道会の数少ない悪魔崇拝メンバーで裏のイルミナティでした。そしてメディチ家は表のイルミナティを支配する「ゾロアスター13血流」の一つです。

テンプル騎士団コロンブス自身が、黒い貴族の拠点ジェノバの出身でもあります。ここではテンプル騎士団と黒い貴族が協働しています。

アメリカ大陸進出に関しては、1398年に上陸し入植を開始したヘンリー・シンクレアの一団、この航海パートナーだったのがアントニオ・ゼノ(ゼノン)で、彼はしばしばヴェネチアの黒い貴族」と表記されています。ヘンリー・シンクレアの一団は悪魔崇拝で無いテンプル騎士団グループですが、ここでもどうやら黒い貴族と協働していたのです。


黒い貴族でアメリカ大陸に進出したのがジョンとセバスチャンのキャボット父子です。イギリス東インド会社の前身の一つロンドン毛織物協会、これを取り仕切っていたのがセバスチャン・キャボットでした。このキャボット父子は不明ながら黒い貴族であると同時にテンプル騎士団でもあったのでは?という気が私はしているのです。

本来別組織で敵対関係にある筈ながら、黒い貴族とテンプル騎士団が協働しているパターンは多いのです。日本にやってきたフランシスコ・ザビエルの場合もこのパターンです。以前取り上げた『ヘブライの館』の「キリスト騎士団」の記事の最後にはこうあります。

「1544年、ポルトガル十字をはためかせた船で鹿児島に上陸したザビエルを後援したのもキリスト騎士団であった。当時のポルトガルはキリスト騎士団の本拠地であり、この国の探検費用は全て、キリスト騎士団の財産でまかなわれていたのである。」


1565年に作成された地図に描かれているポルトガルキャラック船
Wikimedia Commons [Public Domain]


フランシスコ・ザビエルイエズス会士でそのトップでした。イエズス会は黒い貴族が1540年にプロテスタントと戦うための名目で創設したカソリックの戦闘集団です。キリスト騎士団はテンプル騎士団の後裔組織で、大航海時代の幕を開けた組織です。

フランシスコ・ザビエルの日本渡来でも、黒い貴族の組織イエズス会テンプル騎士団がやはり協働しているのです。

敵対組織の筈が協働する、この複雑さは黒い貴族とテンプル騎士団の深い関わりが十字軍遠征までさかのぼること、そしてテンプル騎士団が壊滅した後のテンプル騎士団員の身の振り方にあったのは確かではあります。


同一業務の黒い貴族とテンプル騎士団 ~壊滅後のテンプル騎士団


地中海を中心に、海賊業務、貿易業務、国際金融業務、この業務を行っていたのがテンプル騎士団であり黒い貴族でした。『ヘブライの館』「十字軍の暗黒史」第5章に次のようにあります。

「この十字軍の護衛として結成されたテンプル騎士団は、・・・地中海の制海権を独占し、独自の船舶を保有し、中東へ兵員を輸送するばかりか、巡礼者も金を取って輸送し、その帰途には香料、没薬、シルクなど中東の物産を積載して、ヨーロッパ諸国に寄港し、中東貿易で莫大な富を得た。また金融では手形割引のほか、ユダヤ人高利貸の金利(年20%)の半分の10%で貸し付けた・・・こうしてテンプル騎士団は、13世紀の初期には、ヨーロッパ最大の国際金融銀行兼貿易商社に成長したのである。」


一方、黒い貴族も地中海を制していました外伝5の中で紹介した『るいネット』の「ベネチアの黒い貴族とは誰なのか?」の記事では以下のようにあります。

「十字軍戦争を起こすためには、西ヨーロッパから軍隊がエルサレムまで遠征するための途轍もない多額の軍資金が必要になるわけです。それから軍隊を出すために、艦隊を組織しました。そのための資金は全部、ヴェネチアの「黒い貴族」が用意しました。用意したといっても、タダでくれるわけではありません。ローマ法王庁とかフランスや英国とかスペイン、ドイツとかの国々の王侯貴族に軍資金を貸し付けて「利子」を取るわけです。」


テンプル騎士団と黒い貴族は共に地中海を根城として、十字軍遠征によって莫大な資産を蓄え、強大な権力を手に入れ勢力を拡大したのです。


さて、そのテンプル騎士団が壊滅するのですが、その後テンプル騎士団員はどうしたか? ポルトガルテンプル騎士団をそのまま引き継いだのがキリスト騎士団で、テンプル騎士団員は海賊となって大航海時代に身を投じていきました。

また、テンプル騎士団のかなりの勢力はカソリックの勢力外にあったスコットランドに渡り、スコットランドの独立に尽力します。

他には欧州を中心に、世界の各国に散らばっていったテンプル騎士団員も相当数いたはずです。そして更には、テンプル騎士団壊滅の影の主役である聖ヨハネ騎士団、この敵対組織の中に潜っていったテンプル騎士団員も相当数いた模様です。

テンプル騎士団聖ヨハネ騎士団は敵対するライバル関係とはいえ、その任務は、欧州各国が中東地域に打ち立てた十字軍国家の護衛という基本的に同一任務を担当していたのです。イスラム教徒との戦闘では共闘もしていたでしょう。敵対組織であっても任務業務内容が同じならば、その中に入り込みやすいのは確かです。これは現代の企業社会でも当てはまります。