希野正幸のインフォブログ

興味を持った情報を選んで発信しています。

今春注目したいトレンド アラブの春再来か?

 フランスではロスチャイルド家の飼い犬エマニュエル・マクロンに反旗を翻した市民によるイエローベスト運動が続いておりますが、これが中近東に飛び火してきたようです。

 

 本日はこの動きについてご紹介したいと思います。 

 

 イスラエルでは4月9日の総選挙を前に、イスラエルディープステートの盟主ベンジャミン・ネタニヤフに強烈な逆風が吹いています。

 

 

 まずは、2月末にイスラエル検察当局がネタニヤフ本人を収賄容疑で起訴する方針を表明したのがケチの付き始めでした。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41904140R00C19A3000000/

 

 お次は、ネタニヤフと彼のいとこナタン・ミルコウスキーとの不適切なビジネス関係がやり玉に挙がりました。

https://www.al-monitor.com/pulse/originals/2019/03/israel-benjamin-netanyahu-nathan-milikowsky-police-elections.html

 

 独裁者がよくやる身内優遇というやつです。

 

 このような不祥事が相次ぎ、ネタニヤフが率いる与党は、新たに設立された青と白の党に対して苦戦を強いられており、現在は1票差で薄氷の勝利を収めるか?という情勢です。

https://www.jpost.com/Israel-Elections/Poll-finds-giving-up-rotation-with-Lapid-would-help-Blue-and-White-585568

 

 と、ここに来てまたまたネタニヤフリクードに強烈な爆弾が投下されました。

https://www.jpost.com/Israel-Elections/Likud-to-be-investigated-for-Move-to-the-Right-campaign-585573

 

 なんと、中央選挙委員会がリクードを違法選挙介入の疑いで捜査すると表明しました。

 

 これは、2016年大統領選挙でヒラリー圧勝と予想される中、ヒラリーの私的eメール問題へのFBIの捜査開始が表沙汰になって驚天動地のトランプ大統領誕生と相成ったかつての動きに似ています。

 

 さて、4月9日にネタニヤフ失脚と相成るか注目です。

 

 

 先日、シリアのアレッポとマンビジ近郊のクルド人勢力との戦闘を開始したと見られるトルコですが、アルドアン大統領率いる与党が、統一地方選で首都アンカラとヨーロッパと中東を結ぶ重要都市イスタンブールで野党に敗北を喫するという手痛い仕打ちを国民から受けました。

https://www.al-monitor.com/pulse/originals/2019/04/turkey-opposition-wins-municipal-elections.html

 

 

 これは、与党AKPの経済政策の失敗に起因するものであり、米国の機嫌を損ねるであろう対クルド人戦争をシリアで仕掛ければ、更なる米国の経済制裁を受けることになり、AKPが更に支持率を落とすこと必定です。

 

 対クルド人強硬派として知られるエルドアン大統領ですが、こうなると、シリアのクルド人勢力討伐という強硬姿勢を取り続けることは難しくなるのではないでしょうか?

 

 シリアのペンタグラム周辺で平和を守るには良い動きです。

 

 

 そして、アフリカの大国アルジェリアで、長年同国を支配していた独裁者アブデルアジズ・ブーテフリカ大統領が国民運動の盛り上がりに抗しきれず、ついに、次期大統領選挙に出馬せず、4月28日の任期満了をもって大統領職を退くことを表明しました。

https://www.axios.com/algeria-president-bouteflika-resigns-protests-4bd37383-3426-464a-bab8-eb96161f5fd1.html

 

 

 このアルジェリアの動きにディープステートの盟主サウジアラビア王室が怯えています。

https://www.al-monitor.com/pulse/originals/2019/03/saudi-arabia-nervous-algeria-bouteflika-arab-spring.html

 

 

 イスラエルサウジアラビアの二大でディープステートで政変が起こるとなると朗報なのですが、どうなるでしょうか?

 

 4月9日にネタニヤフが倒れるとなると、前回はアラブの春が到来しなかったサウジアラビアにもアラブの春が到来するかもしれません。