希野正幸のインフォブログ

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第三次世界大戦への序章? トランプとネタニヤフがシリアで暴挙に出る

元記事1はこちら

https://www.newsweek.com/us-join-israel-plan-assad-support-1371704?piano_t=1

 

 

抄訳はじめ

 

 米国はアサドがロシア、イランおよび他国からより多くの支援を得ていることに対抗してシリアにおけるイスラエルのプランに同意

 

 トランプ大統領はかつてないレベルでイスラエルに対する支持を表明した。ゴラン高原におけるイスラエルの支配を承認したのである。ロシアの有力議員は、この行為は戦争で引き裂かれたシリアにおける国際的パワーの分断をもたらすものであると拒絶する姿勢を示した。

 

 マイク・ポンペオ国務長官エルサレムを訪れている時期に、トランプは、「イスラエルゴラン高原を占領して52年が経過したが、米国はゴラン高原におけるイスラエルの支配権を完全に承認する時が来た。このことはイスラエルと地域の安定をもたらすために決定的に戦略的にして安全保障上重要である!」とツイートした。

 

 この係争地は、1967年のイスラエルとシリアとの戦争中に、シリアからイスラエルによって奪われたものである。そして、1981年にはこの係争地はイスラエル領として併合されることとなった。一方、国連はこの動きを違法であると判断した。

 

 ロシアの上院議員オレグ・モロゾフは木曜日、RIAノボースチ(訳注:ロシア国内の報道機関の一つ)に対し、「ロシアは決してこの承認を支持しない。ホワイトハウスはアラブ世界を分断しようとしている。この動きはシリアとその友好国であるロシアに打撃を与えるものだ。」と述べ、米国のこの動きを非難した。

 

 米国の同盟国ではあるが、イスラエルにもシリア政府とも対立しているトルコもまた、この動きに反対を表明した。

 

 「国家の領土的一体性は国際法上最も基本的な問題である。米国によるこの試みは、イスラエルによる国際法に反する行為を正当化するものであり、この地域におけるより一層の暴力と苦痛をもたらすものに過ぎない。トルコはシリアの領土的一体性を支持する。」と、トルコの外務大臣メウルト・カウソグルはツイートした。

 

中略

 

 ロシアのタス通信によると、ロシアは最近、国防大臣セルゲイ・ショイグをシリアに派遣し、ウラジミール・プーチン大統領自らアサドに書簡を送ったことをクレムリンは木曜日に発表し、「ロシアはロシアとシリアとの間の二国間関係およびシリアにおける政治的、外交的な合意プロセスを強く支持する。」と声明を発表した。同日、ロシアと中国の合同声明において、「シリアにおける領土の支配権、独立性、一体性を確認する。」と述べたことが伝えられている。

 

 ワシントンはアラブの同盟諸国に対し、ダマスカス(訳注:アサドが率いるシリア政府のことを指す)と関係を結ばないように督促し続けていた。しかし、バーレーンアラブ首長国連邦は、既にこれらの国がこのシリアの首都に大使館を再開させることを表明している。イラクはまた、イランと友好関係を深め、シリアとの経済協力関係を加速させている。また、ポンペオの次の訪問地であるレバノンも同様にシリアとの密接な関係を保っている。

 

 イスラエルと米国は、先月のワルシャワでの会議において、西側とヨーロッパ諸国に対し、イランに対抗するよう働きかけたが、多くの西側勢力でさえ、トランプが2017年遅くにエルサレムイスラエルの首都と認め、対立するパレスティナを捨て去り、この聖都について交わされている国際的コンセンサスをないがしろにするにあたって、米国とイスラエルの同盟関係に疑念を募らせている。現在のトランプの政策は、彼が国際勢力をより一層シリアにおける米国主導のミッションに賛同するよう求めているために、国連と真っ向から対立している。

 

抄訳終わり

 

 

 

元記事2はこちら

https://www.iraqinews.com/arab-world-news/war-syria-israeli-army-forces-advance-syrian-territory/

 

抄訳はじめ

 

シリアでの戦争:イスラエル軍がシリア領内に侵入

 

 イスラエル陸軍が月曜日、シリア領内のクネイトラ(訳注:イスラエルが占拠しているゴラン高原の北東部に接するシリアの地方都市)郊外のベールアジャムに、ブルドーザ、戦車、軍用車を伴って200mほど進軍した。そして、彼らが侵入した近隣地において、今この軍勢は土塁を築き上げている。

 

 この動きは、アスタナにおける六カ国平和協議(訳注:カザフスタンのアスタナで断続的に行われているシリアでの和平を協議する多国間協議)が、シリアにおける戦争とシリアーイスラエル国境のシリア南西部を含む三カ所の非武装中立地帯について協議することが予定されていた数日前に起こった。

 

後略

 

抄訳終わり

 

 

 

これより私見です。

 

 私は従前から、トランプ大統領の根底にあるのは米国第一主義であり、この路線に沿う形で国内政策では地球同盟寄りだが、対外政策ではカバール寄りであることを述べてきました。

 

 そして、本日、シリア情勢に関連してトランプ大統領が中東政策では完全にカバールのパペットであることを露呈しました。

 

 

 ネタニヤフはネタニヤフで自分が率いるリクードが新しく発足した青と白の党に対して、選挙戦で劣勢と見るや、国民の目を海外に向けさせ、リクードへの国民の支持を取り戻そうと躍起になっているのでしょう。

 

 死に体になった権力者が良くやる手です。

 

 イスラエルの選挙は4月9日に行われる予定ですが、良識あるイスラエル国民が正しい判断を下し、自国の統治権をカバールから国民の元に取り戻すことを願ってやみません。

 

 

 

 一方、トランプ大統領の外交音痴ぶりは相変わらず酷いですね。

 

 自国の独立と安全を守るためにメキシコとの国境に壁を作るというならば、早急にシリア、イラン、ベネズエラなどの国と米国との間にも政治的国境の壁を築き、彼らの自由意志、自主独立を尊重すべきです。

 

 ベトナム戦争のような、米国の利己的な利益を守るために他国に自分たちの意見を押しつけ、言うことを聞かなければ言いがかりをつけて戦争というパターンはもういい加減うんざりです。

 

 この地球で現在信頼できるのは、プレアデスの後ろ盾を得たプーチン大統領コブラだと思います。

 

 思想的に優れた運動を展開している勢力はたくさんいますが、物理次元での実践が伴っているのはこの二人くらいのものでしょう。

 

 中東でプーチンさんが粘り強く平和交渉をいろいろな国で実行している一方で、ボルトンやポンペオの言うことを真に受けてプーチンさんの邪魔ばかりする外交音痴のトランプさんは、国際舞台では邪魔者以外の何ものでもありません。

 

 

 

退場!