共和党議員コリンズがブルース・オーの非公開の議会証言内容を暴露
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抄訳はじめ
共和党の下院議員ダグ・コリンズが、ブルース・オーが、彼の妻がFBIにトランプに対する反対調査成果を渡したことを認めた議事録を暴露
司法省の高級官僚ブルース・オーは、2018年の議会による調査の中で、フュージョンGPSで働いていた彼の妻ネリー・オーが、2016年当時の大統領候補ドナルド・トランプに対する反対調査(訳注:ある選挙の候補者が対立候補の不適切な事案を探る行為)で得た、トランプの選挙対策本部とロシアとの繋がりに関する調査成果が入ったフラッシュドライブを彼に渡したと証言していた。
オーは調査にあたった議員に対し、「彼女は私に彼女がフュージョンGPSのために行った調査成果の入ったメモリースティックを提供した。」と述べ、「彼女がこの情報を私に提供した理由は、私の理解していたところでは、FBIのロシアに関する捜査に関連していた。」と付け加えた。
オーは、彼は彼の妻でフュージョンGPSの調査要員であるネリー・オーとFBIとの仲介役を担っていたと述べた。
「それで彼女は私にそのスティックを渡してそれをFBIに手渡すよう依頼した。」とオーは付け加えた。
以下のやりとりは前下院議員トレイ・ゴウディとオーとの会話の議事録である。
共和党議員のダグ・コリンズが金曜日にこの議事録を公開した。
下院議員のコリンズは、彼の司法省に対する忍耐が限界に達したため、この証言の議事録を暴露したと述べた。コリンズは証言の議事録をさらに公開することにしている。
中略
オー:私の理解では、フュージョンGPSはロシア政府とトランプの選挙対策本部との接触の可能性を探っていた個人から雇われていた。
ゴウディ:誰がクリス・スティールを裏で操っていたのだ?誰が事務所にいたのか?
オー:誰が彼を裏で操っていたのかは知らない。私はある人物を知っている。彼は誰がスティールを裏で操っていたかを話していて、彼を裏で操っていたのは特別諜報員のマイク・ゲータだと言っていた。
中略
ゴウディ:あなたは2016年の7月下旬に起こったことを覚えているか?
オー:私は書類を見ていてFBIが7月下旬にある種の捜査を開始したことを知った。私は、当時はそのことをよく認識していなかった。
ゴウディ:誰がそれを開始したのか?
オー:書類を見ただけで、そのことは知らない。
ゴウディ:あなたは知っているはずだ。FBI捜査員の誰がそれを開始したのか?
オー:知らない。
ゴウディ:あなたにヒントをあげよう。あなたは彼の名前について言及している。ピーター・ストラーゾックだ。2016年の7月より前に何回あなたはピーター・ストラーゾックと話をしたのか?
オー:いや、私は知らない。私はピーター・ストラーゾックのことを知らない。
ゴウディ:どのように彼と会ったのか?
オー:2016年の秋だったと思う。私が前にお話した通り、私は彼とリサ・ペイジに会った。
ゴウディ:なぜだ?なぜあなたは彼らと会ったのか?
オー:私が受け取った最新の情報を渡すためだ。
抄訳終わり
これより私見です。
以下のケースを仮定してみましょう。
① トランプ大統領の選挙対策事務所とロシアとの間に何等かの不適切な関係があった
② このような関係がなかった かつ FBIはそのことを知っていた
③ このような関係がなかった かつ FBIはそのことを知らなかった
① の場合はオー夫妻やFBIの行為は米国民の益になることであり、何ら問題ありません。
② の場合はオー夫妻やFBIを刑事罰に問うことは難しいでしょう。
③ の場合はオー夫妻とFBIの行為はトランプ候補に対する明白な選挙妨害行為に司法省とFBIという公権力が加担していたということであり犯罪性が非常に高くなります。
いずれにしても、①、②、③のいずれかかが明らかになるには、トランプ大統領の選挙対策本部とロシアとの間の不適切な関係の有無をはっきりさせる確たる証拠が出てくる必要があります。
この件に関しては三月中旬に提出されると見込まれるミュラー特別検察官の報告書が明らかにしてくえることになるでしょう。
一方で、従前の保守系報道機関の報道によると、ネリー・オーが働いていたフュージョンGPSは民主党ならびにヒラリー選挙対策本部に雇われてトランプ候補の反対調査を実施していたというのがもっぱらの噂です。
コリンズ議員はブルース・オーの証言の議事録を今後さらに明らかにしていくとのことです。
オーの証言にフュージョンGPSが民主党ないしヒラリー選挙対策事務所に雇われていたのかどうかがはっきり言明している部分があり、これが後々コリンズ議員によって明かされるかどうかが今後注目していくべきポイントとなるでしょう。
このところ、トランプ大統領側と民主党側で非難合戦がエスカレートしていますが、双方決定的な証拠を欠き、単なるうわさ話のレベルにとどまっているのが現状です。
早いところ決定的な証拠が提出されることを期待したいところです。